光ファイバーについて、やや専門的なこと

光はビッグバン以来宇宙に存在し続けていて、光のない暮らしは考えられないことでしょう。

そして光ファイバーの実用化などを契機に、光技術はこの半世紀の間に大きく発展を遂げ、幅広い分野で用いられるようになっています。

離れた場所に光を伝えることができる非常に細い光回線である光ファイバーは、電磁気の影響を受けないで極細の光回線を使って高速信号を長距離に伝送することができるのが特徴です。

これはデジタル通信を中心とした様々な通信用途に使われています。

この光ファイバーがデジタル通信に広く利用されるようになるまでの歴史は長く、波動の屈折の法則まで考慮すれば、17世紀まで遡ることができるでしょう。

光ファイバーの擬態的な実用化の研究において歴史的な役割を担ったのはインド人物理学者のナリンダー・S・カパニーです。

彼はこれまで繊維状のガラスに光を導く研究が行われてきましたが、1958年にガラスファイバーの芯を違う種類のガラスで巻く石英ガラスファイバーを考案したことで知られています。

さらにノーベル物理学賞をとることになるチャールズ・K・カオの存在も忘れてはならないでしょう。

彼は1965年に発表した論文において、ガラスの不純物濃度を下げることによって光の損失を低減することができることを突き止め、損失率が20dB/kmであれば通信が可能である旨を提案しました。

1970年代になるとアメリカのコーニング社が通信用光ファイバーを実用化し、基本特許を得ることに成功しています。

この後も開発競争が世界規模で繰り広げられ今日に至っています。

光ファイバーを素材で分類すると、ガラス製のものだけではなく、プラスチック製のものもあります。

ガラス製に比べると価格が安いというメリットがあり、光ファイバー同士の接続や各種機器と接続しやすいという特徴があるのですが、伝送損失が大きいため長距離高速伝送に向いていません。

この他にもフォトニック結晶ファイバーという新しい構造の光ファイバーも登場しています。

また光ファイバーは通信機器の利用だけでなく医療の分野でも用いられています。

たとえば心臓のカテーテル手術において高精度の心臓計測データが必要となり、光ファイバーは大きな役割を担っていたり、内視鏡でも光ファイバーは欠かせません。

今後はこれまで不可能だったような小さながん細胞を見つけたり、レーザーメスや身体の断層写真などにも光の利用が期待されることでしょう。